
マーカス・ミラーはずっと追いかけてる存在!

「スラップといえばマーカス」ってくらい世界中で人気のベーシストだね♪
ジャズ・ファンク界の巨匠マーカス・ミラー。
スラップベースを一つの芸術表現へと押し上げた人物です。
彼のサウンドは、ただの派手なテクニックだけでなく、グルーヴ・ダイナミクス・表現力のすべてが融合しています。
そんなマーカスミラーの使用機材や音作りを紹介します!
【今回のポイント】
・マーカスミラーについて
・マーカスの音作り・使用機材
・マーカスのテクニック
・おすすめアルバム
・タブ譜と音源で紹介♪
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| タイトル | 内容 |
|---|---|
| マーカスミラーについて | プロフィール |
| 使用機材 | ベース/アンプ/エフェクター/弦 |
| 音作り | 使用機材/おすすめセッティング |
| マーカスミラーの奏法解説 | スラップ/指弾き/タッピング/親指ピッキング |
| マーカスミラーのおすすめ作品 | アルバム/YouTube動画 |
それでは今日も行ってらっしゃい♪
マーカス・ミラーについて
まずはマーカスミラーの紹介から!
●プロフィール
●レコーディング参加&共演者
●プロフィール

[プロフィール]
・1959年:ニューヨーク生まれ
・ベーシスト、作曲家、プロデューサー
・ベースのほか、サックス,クラリネット,ギター,ピアノなど多彩に演奏する
・15歳からプロ活動を開始
・ソロアルバムも多数リリース
●レコーディング参加&共演者
[レコーディング&共演者]
マイルスデイビス、デビットサンボーン、ハービーハンコック、ドナルドフェイゲン、マイケルジェクソン、マライヤキャリー、ビヨンセ、エリッククラプトン、渡辺貞夫、渡辺香津美、ブレッカーブラザーズ、ミッシェルペトリチアーニ、など多数

影響を受けたのは、ジャコ・パストリアス,ラリー・グラハム,ジェームス・ジェマーソン,スタンリー・クラークなど♪
マーカスミラーの使用機材・ベース
マーカスのサウンドは、どんな機材で作られているのでしょうか?
●使用ベース
●使用アンプ
●使用エフェクター
●弦
●使用ベース
マーカスの代名詞とも言われるベース”フェンダー77年製ジャズベース”
マーカスサウンドはこの1本で充分です。
・アッシュボディ
・ロジャー・サドウスキー氏によってアクティブ回路を搭載
・内蔵プリアンプはバルトリーニ製TCT
・ボディの大部分を覆う黒いピックガードが印象的

その他にフレットレスベースも使用します。
↓
・フォデラ/モナーク(フレットレスベース)
※”Moons”、”The Sun Don’t Lie”などで使用
・フェンダー製(フレットレスベース)

マーカス監修の”Sire(サイアー)”というブランドもあるよ♪
↓

※ライブではフェンダーがメインベースになるが、Sireも使用される
●使用アンプ
アンプは流動的でいろんなブランドを使用しています。
・SWR(エスダブルアール)/1990年前半
・EBS(イービーエス)/2000年代前後〜
・MarkBass(マークベース)/2018年よりエンドース契約


音の傾向はドンシャリ系アンプが多い印象だね♪
●使用エフェクター
エフェクターも多数使用してきたと思われます。
EBSのエフェクターを多数並べていた時期もあり、そのほかには?
・MarkBass/Vintage Pre(プリアンプ)
・RODENBERG/M2-OD(オーバードライブ)
・MXR/carbon copy(ディレイ)
・MXR/bass octave(オクターバー)
・ZOOM/B3n(リバーブ,オートワウ,EQなど)
・コンプレッサー(メーカー不明)

プリアンプで基本的な音を作って、オーバードライブで攻撃的な音を出す感じ♪
その他は飛び道具だね♪
※おすすめエフェクターの紹介はこちら→ベース用エフェクターの紹介♪
●弦
弦は2種類。
①DR社製の“マーカス・ミラー・シグネチャー”モデル。

②ジムダンロップからマーカスモデルの弦が発売されています。
”JIMDUNLOP/Marcus Miller Super Bright”


どちらもステンレス製の弦でギラギラしたトーンが特徴!
※詳しくはこちらの記事で→ステンレス弦の紹介♪
マーカスミラーの音作り
マーカスサウンドはどうやって作ればいいのでしょうか?
すべて同じ機材を使うことは難しいので、なるべく近付けるセッティングや機材などを見ていきましょう♪
●ベースのタイプ
●アンプのセッティング
●おすすめアンプ
●弦高のセッティング
●完コピするなら?
●ベースのタイプ
マーカスの音を再現するベースのタイプは、間違いなく”ジャズベース”です!
”プレシジョンベース”ではマーカスサウンドは出せません。

さらに深掘りすると?
↓
[ジャズベースのスペック]
・ボディ材:アッシュ
・アクティブタイプ:バルトリーニ製TCTプリアンプ搭載
・弦:ステンレス製
・ピックアップ:シングルタイプx2

アッシュは重たい木なんだけど、スラップはバキッといい音!
最近は”スワンプアッシュ”と言って軽めのアッシュ材が使われている。
※ジャズベースについてはこちら→ジャズベースの紹介♪
※ピックアップの種類についてはこちら→ピックアップの種類を解説♪
●アンプのセッティング
アンプは”ドンシャリ”が基本です。
イコライザーのセッティングを見てみましょう♪
中音域を下げたセッティング
↓

[セッティングのポイント]
・イコライザーのMIDを下げる
・500Hz~800Hzあたりを下げる
・2KHzや4KHzを上げてもOK

ただ、アッシュ材のベースはもともとがドンシャリの音だから、アンプはドンシャリにしなくてもいいかもね!
↓

ミドルを下げずに”中低域を持ち上げる”というセッティングもありです。
※筆者はこのセッティングがお気に入り
●おすすめアンプ
SWRやEBSのアンプはスタジオにはなかなか置いていないモデルです。
スタジオにはハートキーやアンペグがよく設置されています。
おすすめは”ハートキー”です!
↓


ドンシャリから太い音まで幅広い音作りができるね♪
※ハートキーについてはこちらの記事で→ハートキーの使い方♪
”スタジオ246”ではマークベースの貸し出しもしているので、使用したい場合はスタッフに聞いてみましょう♪
●弦高のセッティング
弦高はスラップにかなり影響するので、調整しておきたいところです。
”2mm”くらいがおすすめ♪
弦高が高いと?
↓
プルがしんどい。。。
フレットまでの距離があるので、力が必要になる。

弦高の調整の前に”ネック調整”もしておこう♪
※弦高の調整はこちらの記事→弦高調整のやり方♪
※ネックの調整はこちらの記事→ネック調整のやり方♪
●完コピするなら?
マーカスになりたい場合はすべての仕様を合わせるわけですが、マーカス仕様をまとめておきます。
●ベース:フェンダー77年製ジャズベース
●ボディ:アッシュ
●内蔵プリアンプ:バルトリーニ/TCT
●ブリッジ:バダス製
●弦:ジムダンロップ/マーカスモデル
●アンプ:マークベース/EBS /SWR
※パッシブタイプのベースはアクティブに改造する必要がある
あ、あと黒いハットもかぶってください(笑)🎩

ここまで揃えればマーカスになれる!
あとはスラップの腕を磨く!
※アクティブとパッシブの違いはこちらの記事で→アクティブとパッシブの見分け方♪
※基本的なスラップの音作りはこちら→スラップの音作り紹介♪
マーカスミラーの奏法・テクニック解説
マーカスが使うテクニックの解説をします。
スラップ以外の奏法も見ていきましょう♪
●スラップ
●指弾き
●ダウンアップ奏法
●タッピング
●親指ピッキング(ミュートピッキング)
●スラップ
マーカスの代名詞”スラップ”
軽いタッチから打楽器的なスラップまで使い分けます。

[サムピング(親指)]
・弦と並行に当てる[プル]
・人差し指、中指を使う
※スラップの基礎はこちらの記事で→スラップ奏法のやり方♪
●指弾き
他の楽器がソロをするときのバッキングは、指弾きを使うこともあります。


マーカスのベースにはピックアップフェンスが付いてるから、フェンスの右か左にずれた所をピッキングするんだ♪
※指弾きについてはこちらの記事で→指弾きのやり方♪
●ダウンアップ奏法
スラップテクニックの一つですが、親指でサムピングをした後に指をアップさせて音を出す奏法です。
ダウンアップを繰り返し演奏します。

アップは、”べコっ”とパンチが効いた音がします。

ダウンだけでは弾ききれない速いフレーズに有効だね♪
※ダウンアップ奏法についてはこちら→ダウンアップ奏法のやり方♪
●タッピング
”Scoop”という曲のイントロや、ソロの途中などでタッピング奏法を使用します。
スタイルは2種類を使い分けて、”人差し指と中指”を使うパターンと”親指”のパターンです。
↓

人差し指と中指を交互に使う場合もあります。

スラップの続きでタッピングするなら親指でするのがいいかもね♪
※タッピングについてはこちらの記事で→タッピング奏法のやり方♪
●親指ピッキング(ミュートピッキング)
ソロのバッキングなどで使うテクニックです。
”親指ピッキング(ミュートピッキング)”
ブリッジ付近に手のひらを当てて親指で弦を弾く奏法です。


音量を落としたいときやウッドベースっぽい音を出したいときに使うんだ♪
※ミュートピッキングについてはこちらの記事で→ミュートピッキングのやり方♪
マーカスミラーのおすすめアルバム・音源・名盤の数々♪
マーカスのおすすめアルバムと要チェック楽曲の紹介です♪
10代の頃から多くの作品に参加しているので、どこかにお宝音源が眠っているとは思いますが、「これはチェックしておこう!」という作品を紹介します。
[アルバムタイトル]
●The Sun Don’t Lie/マーカス・ミラー
●Tales/マーカス・ミラー
●M2/マーカス・ミラー
●Silver Rain/マーカス・ミラー
●Straight to the Heart/デビット・サンボーン
●Dreyfus Night in Paris/ミッシェルペトリチアーニ
●その他要チェック楽曲集♪
●The Sun Don’t Lie/マーカス・ミラー
”The Sun Don’t Lie/マーカス・ミラー”
マーカス節満載の名盤!
ジャコパストリアスの”Teen Town”をスラップでカバー。
[要チェック楽曲]
・Panther→YouTubeリンク♪
・Rampage→YouTubeリンク♪
・Teen Town→YouTubeリンク♪
・Scoop→YouTubeリンク♪

この作品が最高傑作と言われてるけど、まだまだあるよ♪
●TALES/マーカス・ミラー
”TALES/マーカス・ミラー”
メロディックなスラップが多く聴けるヒップホップ色の強いアルバム。
[要チェック楽曲]
・THE BLUES→YouTubeリンク♪
・ETHIOPIA→YouTubeリンク♪
・FOREVERMORE→YouTubeリンク♪
・Come Together→YouTubeリンク♪

カムトゥギャザーは、ライブで歪んだ音でソロをしたりしてるよ!
テクニックが爆発してるよね♪
●M2/マーカス・ミラー
筆者が初めてマーカスを聴いた作品です。
1曲めの”POWER”でぶっ飛びました。。。
[要チェック楽曲]
・POWER→YouTubeリンク♪
・Nikki’s Groove→YouTubeリンク♪
・Cousin John→YouTubeリンク♪
・3 Deuces→YouTubeリンク♪

この作品からダウンアップ奏法を多用してきたね♪
ここからテクニックがどんどん進化していく!
●Silver Rain/マーカス・ミラー
”Silver Rain/マーカス・ミラー”
テクニックが格段に上がったアルバム。
ベートーベンやスティービーワンダーなどのカバー曲もおすすめ♪
[要チェック楽曲]
・ブルースリー→YouTubeリンク♪
・ムーンライトソナタ→YouTubeリンク♪
・レゲエウーマン→YouTubeリンク♪
・フランケンシュタイン→YouTubeリンク♪
・Power of Soul→YouTubeリンク♪

この作品以降、手が付けられなくなった。。。(笑)
筆者はこの作品の発売から数ヶ月間、CDデッキでずっと回したままでした(笑)
●Straight to the Heart/デビット・サンボーン
”Straight to the Heart/デビット・サンボーン”
スタジオライブを収録したアルバムです。
この作品には名曲”ランフォーカバー”が収録されています。
[要チェック楽曲]
・ランフォーカバー→YouTubeリンク♪
・ハイダウェイ→YouTubeリンク♪
・One Hundred Ways→YouTubeリンク♪

ランフォーカバーの冒頭では指弾きのソロも聴けるよ♪
指弾きもメロディックに弾けるってわかる作品。
●Dreyfus Night in Paris/ミッシェルペトリチアーニ
ピアニスト”ミッシェル・ペトリチアーニ”とのライブアルバム。
3曲と短い作品ですが、マーカスサウンドとミッシェルのピアノがマッチ!
[要チェック楽曲]
・Looking Up→YouTubeリンク♪
・TUTU→YouTubeリンク♪
※TUTUはドロップDチューニングで演奏♪

ミッシェルの透き通るピアノとマーカスのベキベキサウンドがいい感じで混ざる♪
ピアノの鍵盤を叩く音とスラップの弦を叩く音って似てませんか?
筆者は似てると思います♪
●その他要チェック曲集♪
「この名演もチェックしておきたい!」という曲やライブを紹介します。
①Just the Two of Us/ グローバーワシントンJr:イントロのベースが印象的。サビからスラップ♪
→YouTubeリンク♪
②Actual Proof/ハービー・ハンコック:東京ジャズでコラボした曲。指弾きでグルーヴするマーカスが見れる映像。
→YouTubeリンク♪
③Blast/マーカスミラー:エスニックなメロディと高速スラップ、さらにシタールの演奏が聴ける曲。
→YouTubeリンク♪
④What Is Hip/Tower of Power(カバー):ダウンアップ奏法を見るならこの曲。
→YouTubeリンク♪
⑤Detroit/マーカスミラー:イントロからマーカス節が炸裂。32分音符のノリが絶妙♪
→YouTubeリンク♪
⑥フレットレスベースを弾くマーカス:Namm Show2015でのひとコマ。フレットレスでスラップも披露♪
→YouTubeリンク♪

ここに紹介したのはほんの一部で、この先まだまだ進化するんだろうな〜♪
マーカスミラーの使用機材と音作り〜まとめ〜
ということで「マーカスミラーの使用機材と音作り」でした!
フェンダージャズベースがトレードマーク。
そして、スラップサウンドを確立したマーカス♪
その後、多くのベーシストがサウンドとスタイルに影響されて、世に出てきたわけです。
筆者もスラップはマーカスのスタイルを真似しています。
マーカスのサウンドメイクは?
☑️ジャズベース
☑️アクティブタイプ
☑️ステンレス製の弦
☑️アンプをドンシャリのセッティング
それでは黒いハットをかぶって、ひたすら練習♪
習得するテクニックは?
☑️スラップ
☑️ダウンアップ奏法
☑️指弾き
☑️親指ピッキング(ミュートピッキグ)
☑️タッピング
これで、マーカスに近付けます!
あとは「マーカスの音をよく聴く♪」ということです。
筆者はマーカスのCDを数ヶ月間、CDデッキで回し続けました。
スラップのニュアンスやリズム感、メロディを身体にしみ込ませるためです。
でも、ここまでやっても、全然モノにならなんですけどね、、、
ってことで「マーカスフリークになってね〜♪」
マーカスの”POWER”という曲。
人生で初めて聴いたマーカスの曲。
ぶっとんだ!
32分音符を使っていると分かったのは、
数年後。
また会おう♪












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