
「モード」って聞くと、、、難しそうってなるよね。

モードの理解は、フレーズをより深くアレンジするために必要だよ♪
今回は「ベーシストのためのモードの基礎」について解説したいと思います!
ちょっと難しい内容ではありますが、ベースラインやアドリブ、曲の理解には必要な知識になります。
モードって何?
知ってて何?
どうやって使うの?
など、疑問を解決していきましょう!
【今日のポイント】
・モードとは?
・スケールとの違い
・ダイアトニックコードとの関係
・7つのモードを覚える
(タイトルクリックでスキップ♪)
タイトル | 内容 |
---|---|
はじめに:モードって何? | ・モードの解説 ・音のキャラクター |
指板で覚えるモードの基本 | ・ダイアトニックコードとの関係 ・7つのモード/指板で覚える |
モードで運指練習 ~音源&タブ譜♪~ | ・モードを使って運指練習♪ ・モード切り替え/コードトーン |
それでは今日も行ってらっしゃい♪
ベーシストのためのモード入門
「モード」とは?
全く聞いたことがない言葉かもしれません。
[このセクションの目的]
・「モードって意味不明」を簡単に説明
・専門用語よりも、音のキャラ・印象・感覚をつかむ
・難しく考えず、「こういうふうに捉えたらOK」
①モード=スケールの視点違い
②モードは色のイメージ
③よく使うモードから覚える
①モード=スケールの視点違い
「モード」を簡単に言えば「メジャースケールのはじめの音を変えた音階」ということになります。
↓


「ドレミファソラシ」の「レ」からスタートして「レミファソラシド」と並べると「ドリアン」というモードになります。
「ミ」からスタートすると「ミファソラシドレ」になり「フリジアン」というモード。

こうやって全部で7つのモードができるんだ♪



②モードは色のイメージ
モードはそれぞれに”音のキャラ”みたいなものがあります。
明るい、暗い、不安定、などモードごとにイメージがあるわけです。
例えば7色の色鉛筆で絵を描くとします。
「赤,青,黄,緑,紫,オレンジ,ピンク」

このとき「7色のうちどの色をメインで使うか?」で絵の印象は変わりますね。
↓


↑
2つの絵は7色を使っていることは同じですが絵の印象が違いますよね?
これがモードの違いです。
まとめると
↓
・7色=ドレミファソラシ
・メインの色=モード(はじめの音)
・メインの色(モード)で印象が変わる

・青で爽やかな絵
・赤で情熱的な絵
みたいに、モードのイメージがある。
③よく使われるモードから覚える
一気に全部覚えることは大変なので、”よく使われるモード”にしぼって覚えるのもありです♪

一日1つ覚える計算で、1週間で7つ覚えられるけど、、、そんな簡単じゃないよね(笑)
まずはモードの代表「ドリアン」「ミクソリディアン」の2つからで充分です。
”ドリアン”はR&Bやファンク、ジャズ系のマイナーコードで使われます。
フィルインやアドリブに有効なモードです♪
”ミクソリディアン”はブルース、ロックなど7th系のコードの定番です。

モードの中には”メジャースケール”と”マイナースケール”ってのがあって、もうすでに覚えている音階があると思う!
詳しくはこの記事で→「ベーシストのためのスケール講座♪」
各モードについて詳しくは次の項で解説♪
↓
ベースの指板で覚える7つのモード
「ドレミファソラシ」のはじめの音を変えて並べると、7つの音階ができます。
ここでは、Cメジャースケール(key=C)をもとに考えてみます。
[この項の目的]
・7つのモードを紹介
・指板(フレット)でチェック
・各モードの「キャラ(印象)」を音で聴く♪
・ダイアトニックコードとつなげて覚える
モード名 | はじめの音 | 音階 |
---|---|---|
イオニアン | ド(C) | ドレミファソラシ (C-D-E-F-G-A-B) |
ドリアン | レ(D) | レミファソラシド (D-E-F-G-A-B-C) |
フリジアン | ミ(E) | ミファソラシドレ (E-F-G-A-B-C-D) |
リディアン | ファ(F) | ファソラシドレミ (F-G-A-B-C-D-E) |
ミクソリディアン | ソ(G) | ソラシドレミファソ (G-A-B-C-D-E-F) |
エオリアン | ラ(A) | ラシドレミファソ (A-B-C-D-E-F-G) |
ロクリアン | シ(B) | シドレミファソラ (B-C-D-E-F-G-A) |
次に各モードをベースの指板(フレット)で覚えていきましょう。
※便宜上、音名を表記していますが”指板上の形で覚える”ことを徹底してください♪

指板の上にどんな形は星座みたいなイメージ♪
点と点を線でつないだ感じかな?
イオニアン(アイオニアン)
イオニアン・モード
「ド」からはじまるモード
※メジャースケールと同じ


[音のイメージ]
明るい,安定感,ポップ
[フレーズの狙い]
ポップなベースライン

”イオニアン”はメジャースケールのことね♪
指板上の形が同じ!
ドリアン
ドリアン・モード
「レ」からはじまるモード


[音のイメージ]
マイナー,切なさ,哀愁感
[フレーズの狙い]
ジャズ系、R&B系なライン
フリジアン
フリジアン・モード
「ミ(E)」からはじまるモード


[音のイメージ]
マイナー,暗く神秘的
[フレーズの狙い]
エキゾチックな音階,ジャズ系
リディアン
リディアン・モード
「ファ(F)」からはじまるモード


[音のイメージ]
メジャー,浮遊感,幻想的
[フレーズの狙い]
広がりあるのあるライン
ミクソリディアン
ミクソリディアン・モード
「ソ(G)」からはじまるモード


[音のイメージ]
メジャー,情熱的,力強い
[フレーズの狙い]
ブルース系,ロック系,7thがポイント
エオリアン
エオリアン・モード
「ラ(A)」からはじまるモード
※ナチュラルマイナースケールと同じ


[音のイメージ]
マイナー,暗い,深み
[フレーズの狙い]
ロック系, アドリブ
ロクリアン
ロクリアン・モード
「シ(B)」からはじまるモード


[音のイメージ]
マイナー,不安定,緊張感
[フレーズの狙い]
ドラマチックなライン
ダイアトニックコードとつなげて覚える
モードとダイアトニックコードはセットで覚えます!
[ダイアトニックコード]
決められた音階(ドレミファソラシド)を使ってできたコード(和音)のこと。
「ドレミファソラシド」を使って作った音階が「モード」でしたよね?
この2つはつながっているわけです。
※ダイアトニックについて詳しい解説はこちらの記事で→「ベーシストのためのダイアトニック講座♪」

「モードの1番目はダイアトニックの1番目のコードで使える音階」と覚えよう♪
これはかなり重要!!
モードとダイアトニックの関係を一覧にしました。
こちらもkey=Cで解説します♪
↓
モード (key=C) | ダイアトニック (key=C) |
---|---|
イオニアン | CM7 |
ドリアン | Dm7 |
フリジアン | Em7 |
リディアン | FM7 |
ミクソリディアン | G7 |
エオリアン | Am7 |
ロクリアン | Bm7-5 |
[2つのつなげ方]
key=Cの曲にDm7(Dm)が出てきたら?
↓
Dm7はダイアトニックの2番目
↓
モードの2番目はドリアン
↓
Dm7ではドリアンを使ってフレージング

例)このコード進行で使うモードはわかりますか?
※key=C
↓

それぞれのコードで使えるモードはこんな感じです♪
↓

※7小節目の”ハーフホールでィミニッシュ”のついてはこちらの記事で→ベーシストのためのスケール講座♪

あとはそのモードでどんなベースラインを作るか?だよね。
これはいろんなフレーズを聴いて練習あるのみ!
ベースラインの作り方はこちらの記事で→「ジャンル別ベースラインの作り方♪」
ベーシストがモードを身につける練習法
基本の練習は「運指練習」をひたすらやりましょう♪
まずは動きを覚えないと始まらないので、鬼の運指トレーニングで鍛えてください。
①モードごとの運指練習
②ルートを同じにして切り替える
③コードトーンを意識
①各モードごとの運指練習
「Cメジャースケールをもとにできたモードを順に弾く練習」
続けて弾く練習、1つずつ止まって弾く練習のどちらでもOKです。
音階は上行下降で1周♪




3弦の”C(ド)”をスタートにして、5フレット”D(レ)→”7フレット”E(ミ)”の順で同じ弦で上がっていく練習♪
最後は14フレット”B(シ)”まで!
②ルートを同じにして切り替える
「Cのルートを変えずに”モードの形を切り替える練習”」
3弦3フレットの”C(ド)”は固定したままにします。
Cイオニアンを弾いたら→Cドリアン→Cフリジアンという順番で7つ弾いていきます。



この練習で「モードの形を覚えているか?」をチェックできますね!

すぐに切り替えるのは難しいから1つずつ覚えていこう!
③コードトーンを意識
各モードの”1、3、5、7番目”の音はコード構成音(コードトーン)になっています。
コードトーンは”音階を1つ飛ばしで並べた音”です。

CM7のコードトーン→「C(ド),E(ミ),G(ソ),B(シ)」
※赤いところがコードトーン(画像)
↓

ベースラインの構築は”コードトーンを中心”にして充分作ることができます。

各モードのコードトーンを弾く練習はコードの理解には重要なスキルだよ!
各モードごとに「1度(ルート)、3度(3rd)、5度(5th)、7度(7th)」の順で弾いてみましょう。
これも形で覚えると便利です♪


これも形でとらえるようにしましょう!
ベースでモードを理解する〜まとめ〜
ということで「ベースで理解するモード」の解説でした!
理論を覚えるのは難しい。。。
でも、音楽を深く理解するためには必要な知識です。
モードを覚えると?
↓
・各コードごとに使える音(モード)がわかる
・フレーズのキャラクターがわかる
・フィルイン、ユニゾンに役立つ
・ジャズのウォーキングベースができる
・アドリブにいかせる
など、便利なツールになります。
ただ、覚えるだけで使わないってなると本末転倒。。。
目的は”自分のベースに活かす”ことですから♪
その手段が”モードを覚える”ということです。
手段と目的を間違えないように1つずつ覚えていきましょう!
ってことで「やる気モード全開で頑張って〜!」
人間には、
いろいろなモードがある。
ポジティブモード→イオニアン
ネガティブモード→エオリアン
哀愁モード→ドリアン
音楽のいいところは、
ネガティブな感情でも音にできる。
いろんなモードがあっていい。
また会おう♪
コメント